一般的に上流工程が大事であり、下流工程は定められた計画やルールを着実にこなす事が求められていると思います。では、上流工程の大事さを定量的に説明するにはどうすべきかと思い調べた所、「原価企画」という考え方が一つしっくり来たのでメモとして残しておきたいと思います。
■備忘メモ
ー総論
製品やサービスの原価が(ほぼ)決定するのは、仕様が固まった時である。また、実際に企業としてコストが発生する以降工程となる(製造や物流等)
例として、材料購入、生産ラインの稼働、運搬・保管費用などがコスト発生する。それより以前の企画や設計段階は人件費のみ
(厳密には諸々の経費かかりますが、支配的なコストにはならない。)
ー具体的な推移(グラフ)
各サイトや文献によって細かい数字は異なりますが、コストは設計段階で8割~9割決定するようです。
ーまとめ
製品コストは製品価格にも大きな影響を与え、その製品がどれくらい売れるか、利益となるのか、非常に大きな要素です。それをほぼ決定づけるのは上流工程となる。
実際にコストとして発生するのは製造や物流といった工程になるが、その段階でコストを下げようにも限界がある。価格交渉によって原材料費や人件費や輸送費を低減しても桁違いとなるような革命的なコスト安にはできないため。
(勿論、努力すべきで各会社や各自とも取り組んでますが)
なので、製品コストの大多数を占める企画設計段階は、より精緻に計画されるべきであると思いました。
コストを低くするということを反対するビジネスマンはいないと思います。研究開発・設計企画といった部署で、もし緩みがあるようなら、このような考えもある旨説明して気を引き締めてもらいたいと思います。また、仮に私が企画側ならば、搭載すべきと判断した機能や仕様や性能によって、コストに直結する旨、再度認識できたので精緻に仕様策定をしていきたいと思います。
参考)
ー難しい上流工程にチャレンジしてもらうために(システム開発でも同じ)
これは、システム開発でも同じ事言えますよね。上流工程の品質の悪さやテストの甘さによって、下流工程になった際にバグがでると、大きな手戻りになると。そのため、上流工程の質を高め、単体テストの段階でバグを出して品質を高めておく事が大事だと言われます。
上流工程も顧客の要望もあいまい、ステークホルダーは多岐にわたりまた意見も違うと大変ですが、ここがコストや品質の砦になるのでぜひ前向きに取り組んでもらいたいと認識してもらえればと思います。