昨日に引き続き、データセンタについて頭の整理を図りたいと思います。データセンタを自社で建設するのではなく、利用する際に選ぶ指標が欲しいですよね。設備面が十分なのか、どのくらいのサービスレベル(SLA)なのか、比較して選びます。
その際に、日本地域特性(停電が少ない、ハードが壊れにくい、地震が多いなど)を考慮して日本国内のデータセンタの設備面の標準的な基準をJDCC(日本データセンタ協会)が作成していたので、ここに残しておこうと思います。
概要
・データセンタをTier1~4までの4段階で区別している。
※Tier1にも満たないのもあれば振られないので、正確には5段階か?
・Tier判定には主に、建物(耐震、セキュリティ)、電力(受電回線、自家発電、UPS等の有無および冗長化のレベル)、空調、通信回線、設備運用面にそれぞれ基準があり、判定される。
・Tierの選び方としても参考にできそうな資料があったので記しておきます。
「重要度 ビジネスの特性 システム設計への影響
データセンタの重要度/ティアレベル仕様決定のガイドライン」
https://www.apc.com/jp/s/products/isx/APC_WP_No122_J_Final.pdf
P8より抜粋
Tier1(最低)
一般に小規模のビジネス、ダウンタイムは不便であるが許容できる
Tier2
一定額のオンライン収入がある、複数のサーバを所有、電話システムがビジネスに不可欠、計画的なダウンタイムはある程度許容
Tier3
国際的な存在、オンラインビジネスから主要利益、VoIP電話システム、ITへの依存が高い、高コストのダウンタイム、認知度が高いブランド
Tier4(最高)
数億円規模のビジネス、電子取引から主要利益、全体的にITに依存したビジネスモデル、非常に高いコストのダウンタイム
ちなみにですが、JDCCに登録されているデータセンタ数は約240あり、その内訳はTier1は不明、Tier2は8、Tier3は86、Tier4は59みたいですね。(Tier3がメインストリームか)
データセンタ選ぶ際に、Tierという話題がでた時にはあわてずにデータセンタの設備面のレベルだと思うようしましょう。詳細を知りたい際は下記リンクをたどると把握できるかなと思います。