よく5Gとか低遅延も特徴の1つと聞きますが、いろんな記事を見ていくとより低遅延になるようにクラウドのデータセンタをユーザ拠点に物理的に近づけるサービスがはじまっているようですね。
そもそも、伝送遅延ってどのくらいかかっているのかをちょっと整理してこのサービスの必要性を考えてみました。
伝送遅延とは
光通信なので、各信号は光の速さ(厳密には遅いでしょうが)でですが、一本の長~い光ケーブルではなく、端末からサーバまでにL2SW/L3SW/ルータ/中継器などの装置が挟まっているため、その受信して送信しての処理が重なっていき遅延となります。
※逆に長い光ケーブルで間に中継装置をはさまずにすめば、相当早いはず。
国内・国外の伝送遅延目安
3つ記事をもってきました。
・アルテリア・ネットワークより、下の条件で約10ms(直近6か月平均)
UCOM網内における東京(大手町)から各ネットワークセンター(札幌、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡)間において、IPパケットの往復転送時間を測定し、その値の平均を全国平均値とします。
・NTT Comより、下の条件で約10ms ※法人向けサービスの通信
OCN網内において東京と全国拠点間の遅延時間を測定し、全拠点の遅延時間の月間平均値を公開しております。
月間平均値が25msecを超えた場合は、別途定める料金を返還します。
全国拠点の定義はおそらく該当ページのすぐ下の図より、
北海道、宮城、東京、名古屋、大阪、広島、福岡に見えますね。
・日経クロステックより、国内+ソウル、上海までは50ms、アジア近郊は100ms、それ以外は200ms(以上)
※社内LANは1ms
いつもお世話になっている日経クロステックが図まであるので見られる人は日経クロステック見るとわかりやすいと思います。
物理的な距離だけでなく、肝となる光ケーブルが直接敷設されている地域は早く、そうでないと遅くなるとありました。地図上、長いアメリカ西海岸も100ms以内など。
低遅延クラウドの狙い
いろいろ理由はあると思いますが、より低遅延にするためには、ユーザ拠点近く(同じ県内や地方内)にデータセンタがあってしかるべきです。それを果たすためにAWSとKDDIは手を組んだのかもしれませんね。
通信手段はサービスアイデア自体は直結せずとも、品質にはかかわるのでプロから見れば突っ込み所はあると思いますが、まずはフワッと理解していきたいと思います。