2013年出版の本ですが、読んでみると非常にためになる事が記載されていたので、個人的に得られた感想や解釈を書きのこしました。
・データ分析はビジネス貢献して役立つといえる。予測モデル作成しました、予測しましただけではビジネスとしては貢献しているとは言えない
・予測モデルは複雑な現実を多数の前提条件をつけて数式化しているので、前提条件から外れるイベントがあれば大きく外れる事になる。ビジネスの意思決定をする上では、予測モデルの細かい精度よりも、その前提条件が妥当かが肝となる。
(例、他社が極端な値引きをしない、新商品を出してこない、そもそも別の代々手段がでてこないなど)
・ビックデータとは、従来は大量のデータを扱えなかったので代表的なデータからの計算となっていたが、現在は取得しているすべてのデータから計算が可能。
本の表現とは異なりますが、
従来)部分的な計測→想定される母集団のデータ→モデル化 の3ステップが、
現在)母集団のデータ→モデル化の2ステップ となり、
想定していた部分が実データを使えるのでモデル化の精度が非常に向上できるようになったと解釈しました。
・ビジネス利用するためには3つのステップを全て超える必要がある。
①課題を見つける
②予測モデルを作成する
③実業務で使って"もらう"
このうち、データ分析の専門家として②が得意でも、①や③をうまく回せないと、重要な課題を解決できないか、仮に解決できる予測モデルを作っても現場に使ってもらえず、結果ビジネスの成果につながらない、という事
・ビジネス業務と分析業務を両方しる必要がある。ビジネス業務屋さんだけだと、データ分析に基づく新たなやり方を思いつく能力がなく、また動機もない。
分析屋さんだけだと、①を見つける能力がなく、また③の使ってもらうまで拘る動機もないので、両方を知る必要がある。
①に関して、そもそも分析に足るデータがあるか、費用対効果はでるかがポイント。
何か特定の予想システムを作ろうとすると相当な初期/継続コストがかかるが、現状のままでも損失が小さいければ、アクションを起こす優先度は下がる。
③今の実業務との比較や、逆にこの条件下だと精度が極端に落ちるなど、現場との伴走をしっかり行う。また、難しい・手間かかるシステムになるにつれ、使うハードルが高く、使われなくなりやすいので、微細な精度向上にこだわらず単純なシステムにする方が成果がでやすくなる
・データ分析だけに頼るとイレギュラー要素や定量化が難しい物には対応できず、勘と経験に頼るやり方だと大雑把なやり方になり、非効率な場面が多くなりやすい。
・データ分析を依頼されたり行う時に、データ分析のやり方より、まずは目的や相手が何を欲しているか確認する事から始める。